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研削と研磨について

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機械研磨

機械研磨は、顕微鏡検査用微細構造試料の最も一般的な作製方法です。解析や検査の種類で、作製を終えた試料面に対し特別な要求が決められます。完全な仕上がり、つまり真の構造を得るまで作製作業を進めることもできますが、また試料面が特定の検査に対して許容できる程度になった時、試料作製作業を終了する事もできます。

試料作製の目的

試料作製の到達すべき目的が何であれ、試料作製の目的は同じです。

  • 構造的な要素をすべて保持する
  • 表面の条痕または変形を取り除く
  • 試料の表面に異物が付着していない
  • 試料は平らで反射性が高い
  • 試料 の最適価格を保持する
  • すべての試料作製は 100% 再現可能である

機械試料作製の基本工程は、研磨粒子を連続して微細な工程で使用して、必要な結果が得られるまで材料を表面から除去することです。材料除去

には、研磨、琢磨、ラッピングの 3 つのメカニズムがあります。これは、試料表面を変形させる度合いが異なります。

研磨・琢磨の仕方

微細構造 試料 作製の目的は、試料が金属、セラミック、焼結炭化物やその他硬質の物質であっても、試料の真の構造を明らかにする事です。

これを達成するのに一番簡単な方法は、体系的な試料作製方法を採用することです。同じ材料を同じ条件で規定どおりに試験するならば、毎回同じ結果が要求されます。つまり、試料作製結果は再現性を求められるという事です。

試料 作製はほとんどの材料に適用される特定の規則に準拠しています。異なる材料の特性(硬度および延性)が同等に反応する場合は、試料作製中に同じ消耗品を使用する必要があります。したがって、特定の材料グルーブに属するかどうかでなく、その特性に従ってメタログラムにはすべての材料が表示できます。

導入事例:試料作製時間を60分から11分に短縮

試料作製法の選択の仕方

メタログラムは、材料の物理的な特性である延性と硬度に基づいて材料を表示します。

  • 硬度:最も測定しやすい特性ですが、硬度のみでは適切な試料作製法を確認することはできません。
  • 延性:材料の塑性変形能力は、研磨および琢磨で重要です。この特性は、材料が機械的砥粒にどのように反応するかを表しています。

x軸はビッカーズ硬さ (HV) を表します。試料作製法の変化の度合いは硬い材料に比べて柔らかい材料の方が大きいため、硬度値は線形に表現されません。メタログラムがこのような形状をしているのは、一般に柔らかい材料の方が延性が大きく、硬い材料の方が脆いことによります。

試料作製法の選択

1.最初に、X軸上にその硬度の位置を求めます。

2.次に、材料の延性に応じて、上方または下方に移動します。延性は硬度と違い、明確な数値を定めることは簡単ではありません。

3.そのため今まで得られた経験から判断して材料の位置をY軸上に決める必要があります。当然ながら、材料の挙動(すなわち延性があるかまたは脆弱か)を熟知していなければなりません。

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メタログラム法

メタログラムは10の色分けされた領域に分かれており、それぞれが類似した特性を持つ材料の前処理方法を示しています。材料の特性が不明な場合でも、方法グループ名に基づいて前処理方法を選択することが可能です。

試料作製パラメータ

試料作製法は、以下の見出しで説明される、研磨および琢磨手順に対する一連のパラメータで表されます。

砥粒

研磨と琢磨の除去率は、使用する砥粒と密接に関連しています。ダイヤモンドは約8,000 HVの硬度を持ち、最も硬い材料の一つとされています。つまり、あらゆる材料とフェーズを簡単に切断できます。様々な種類のダイヤモンドが使用可能です。試験では、高い材料除去率と、極めて浅い条痕を達成可能なのは、無数の小さな切刃で構成される多結晶ダイヤモンド砥粒であることが分かっています。硬度が約 2,500 HV の炭化ケイ素 (SIC) は、 主に非鉄金属用研磨紙の砥粒として幅広く使用されています。硬度が約 2,000 HV の酸化アルミニウムは、主に研磨パッドの砥粒として使用されています。これは主に鉄系材料の試料作製に使われます。琢磨剤としても幅広く使用されていますが、同じ目的でダイアモンド製品が採用されて以降、利便性の点から使われなくなっています。コロイダルシリカは、酸化物研磨段階で、条痕のない表面処理を行えます。通常、砥粒の硬度は、作製する試料の 2.5~3 倍の値でなければなりません。絶対に、それよりも低い硬度の砥粒に変更してはなりません。使用すると、作製作業による欠陥が生じる恐れがあります。供給する砥粒の量は、研磨/琢磨用の作業面の状態と試料の硬度によって異なります。弾性の低い布と硬質の試料を組み合わせると、弾性の高い布と軟質の試料を組み合せた場合より、砥粒の摩耗が著しくなるため、大量の砥粒供給が必要となります。

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砥粒

ルーブリカント

材料の型と作製作業の段階によって、潤滑および冷却のレベルおよび液体特性の異なるものを組み合わせて使用します。

これには、冷却効果が高く、潤滑硬化が低い薄型潤滑、軟質で延性の大きい材料用の特殊潤滑剤、アルコールベースまたは水ベースの潤滑剤などがあります。

材料と試料作製に用いる研磨/琢磨円板の種類に応じて、潤滑剤と冷却剤の供給量を調整する必要があります。一般に軟質の材料は、損傷を避けるために大量の潤滑剤を必要としますが、砥粒は摩耗が少ないため少量で済みます。硬質の材料は、潤滑剤は少量ですみますが、摩耗が速いため砥粒は大量に供給する必要があります。潤滑剤の供給量は、最高の結果が得られるように正しく調整しなければなりません。

琢磨布は湿った程度にし、過剰に濡らさないよう注意します。潤滑剤が多すぎると砥粒を円板から洗い流し、試料と円板との間に厚い層を形成するので、材料除去率が最低レベルまで低下します。

ツーインワンダイヤモンド懸濁液の場合、潤滑液と冷却液が調整されたボトルに入れられ、関連する試料作製法を最適化します。

回転速度

PG では、材料の除去を急速に行うため、円板速度を大きくします。FG、DP、OP では、研磨/琢磨円板と試料ホルダーの速度は、共に 150rpm です。いずれの場合も同方向に回転しています。遊離砥粒で作業している時は、上の値より大きい速度は懸濁液を円板から飛散させてしまうため、大量の砥粒と潤滑剤が必要になります。

力はニュートン単位で表されます。試料作製法の中で示されている値は、試料ホルダーに取り付けられている直径 30 mm の試料 6 個に対するものです。試料は埋込済みで、その面積は埋込材の面積の約 50% です。試料がこれより小さい、またはホルダー内の量が少ない場合は、変形のような損傷を避けるために力を減らします。試料がこれより大きい場合は、ほんの少し力を強くします。その代わり、試料作製時間を延長します。大きな力を加えると摩擦が増えて温度が上昇し、熱損傷が発生する恐れがあります。

時間

試料作製時間は試料板が回転しながら、研磨/琢磨円板に押しつけられている間の時間をいいます。試料作製時間は分単位で示されます。浮彫や縁だれのような欠陥の発生を防止するため、この作製時間はできるだけ短くする必要があります。試料の大きさに応じて時間を調整する必要もあります。大きな試料では、時間を長くします。標準より小さい試料の場合、時間は一定とし、力を弱くします。

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試料作製ガイド

トラブルシューティング - 研磨と琢磨

常に以下の基本的な規則には従わなければなりません。

  • 特定の材料の試料作製を改善するためには、 メタログラムの適切な方法に従って試料を作製しなければなりません。
  • ある材料を初めて試料として作製する場合は、各作業段階を終了するごとに、顕微鏡で試料の状態を検査します。こうすることにより、試料作製作業による欠陥がいつ発生したか容易に調べることができます。
  • 次の段階に進む前に、前の段階で生じた条痕、粒子脱落 (プルアウト)、粒子埋没などの損傷がすべて完全に除去されていることを確認します。そうしないと、初期の段階で生じた欠陥が仕上げされた表面に現れることがあります。こうなると、それが何時何処で発生したか特定することができなくなります。作成法の改良を可能にするためには、欠陥が何時何処で発生したかを知ることが必要です。
  • 試料の作成時間は、可能な限り短くします。不必要に処理時間が長くなると、消耗品を浪費するのみでなく、縁だれ、コメットテイル、浮彫などが生じ、試料を損傷する恐れがあります。
  • 新しい研磨布または研磨円板を用いる場合、それらを使用する前に、短時間の「慣らし」、調整または洗浄をする必要がある場合があります。この手間をかけることにより最良の結果が得られます。

事例: ウッデホルム社が研磨後に半月型の傷ができる問題を解決した方法

コストを上げてしまう研磨/琢磨に関する15の問題とその回避方法

擦り傷、スミアリング、しみ、変形は、微細構造分析を目的とした研磨と琢磨の際に回避したい問題のほんの数例です。最も一般的な研磨と琢磨に関する15個の問題を回避するための、基本的なヒントをお見逃しなく。

1.トラブルシューティング - 亀裂

  • 条痕は、研磨粒子の点で作られる試料表面にできる溝のことです。
  • PG の後、試料ホルダーの全試料の表面が全面で均等の条痕パターンがあることを確認します。
  • 必要に応じてPGを繰り返します。
  • 前の工程の大きな研磨粒子で研磨/琢磨表面を汚染しないためには、各手順を行った後、試料および試料ホルダーをきれいに洗浄します。
  • それでも現手順を終了後に前工程の条痕が残ってしまう場合は、最初の対策として、試料作製時間を 25 ~ 50% 延長します。それでもダメな場合は、エキスパート・システムを使います。

問題

FG の後、PG による条痕が残っている

行った手順では珍しい条痕がみられる

2.トラブルシューティング - エッチング

試料の広範囲にプラスチックの変形が生じることをスミヤリングと呼びます。切除または取り除く代わりに、材料の表面全体が押し出されます。スミヤリングは、砥粒、潤滑剤、琢磨布、またはそれらの組み合わせが適切に適用されていないために生じ、それにより砥粒の作用が鈍くなります。スミヤリングを防ぐには次の3つの方法があります。

  • 潤滑剤:潤滑剤の量を確認し、スミヤリングは潤滑剤の量が少ないと生じることが多いため、必要に応じて量を増やします。
  • 琢磨布琢磨布: 布の弾性が高いため、砥粒が布の奥深くまで入り込み、琢磨の役割を果たしません。弾性が低い布と交換します。
  • 研磨剤:砥粒: ダイヤモンド砥粒が小さすぎるため、粒子が琢磨の役割を果たしません。粒度が大きいものを使用します。

問題

試料が図 1および2 と似ている場合は、スミヤリングが発生しています

3.トラブルシューティング - エッチング

  • 染みは、試料の洗浄またはエッチングの後に見られることがあります。
  • 試料と樹脂の間に隙間がある場合、水またはアルコール、あるいはエッチング液が漏れ出ます。
  • 試料の表面部分が変色し、試験が難しく、あるいは不可能にします。
  • 試料作製の各ステップが終了直後に試料を洗浄して乾燥させます。
  • 最終琢磨の後は、試料の乾燥に圧縮空気を使用しないでください。圧縮空気には、油や水が混入しているためです。
  • OP 琢磨の場合、洗浄を正しく行わないと、試料表面に白い薄膜が残ることがあります。

酸化物琢磨 (OP) ステップの後に自動洗浄する装置が琢磨装置に装備されていない場合は、OP 琢磨の最後の 10 分間で琢磨布を濡らして、試料と布の両方を洗浄します

  • 試料の洗浄に温水は使用しないでください。温水は冷水より攻撃性が高いため、次のエッチング処理が粗くなります。
  • 絶対に試料を室温状態に放置しないでください。試料が湿気の影響を受けます。試料を保管する場合は、デシケーター(乾燥機)を使います。

4.トラブルシューティング - 変形

変形には、 弾性 と 塑性の2種類があります。弾性変形は、負荷荷重を取り除くとなくなります。冷間加工とも呼ばれる塑性変形は、研磨、ラッピング、琢磨の後に表面下欠陥という形で現れます。残りの塑性変形は、まずエッチングの後に現れます。

ここでは、試料作製時に生じる変形について説明します。曲げ、取り出し、伸張など、あらゆる種類の前処理は、試料作製方法を変えても変化または向上しないため、考慮しません。

  • 変形は、エッチング(化学、物理、光学)の後に最初に現れるアーチファクト/欠陥です。
  •  推定変形線がエッチングされていない状態で明視野にある場合は、最初に試料作製方法の改善の仕方について、 条痕 セクションを参照してください。

問題

エッチング後、試料作製による変形が生じた

5.トラブルシューティング - 縁だれ

高弾性の研磨表面を使用すると、試料の表面と側面の両方で材料が剥がれる。この効果を縁だれとよび、試料材料より高速度で樹脂が摩耗すると、埋込み試料にこの現象が見られます。詳しくは、「研磨と琢磨について」セクションの琢磨のダイナミクスを参照してください。  不具合が発生したら、各ステップが完了したら、試料を確認してください。そうすることにより、試料作製で何を変えるべきか判断できます。

エッジの保存が好ましくありません。図 1および2 と比較してください

6.トラブルシューティング - 浮彫

処理段階の硬度または摩耗率が異なるため、異なる段階で異なる速度で材料が除去される。 

通常、浮彫は琢磨を始めるまで気付きません。そのため、試料の平面度を可能な限り保持できる研磨材で試料を作製することが重要です。ただし、可能な限り最高の状態で開始するためには、硬度 150 HV 以下の材料の精研磨には MD-ラルゴを使用し、硬度 150 HV 以上の材料には MD-アレグロを使用します。

  • 試料作製の最初から試料の平面度を保つためには、ダイヤモンドによる 面出し研磨が最適です。
  • MD-ラルゴまたは MD-アレグロのいずれかによる精研磨なら可能な限り最高の平面度を実現します。
  • 浮彫を防止するには、試料作製時間と使用する琢磨布の種類が最も重要なパラメータです。
  • 試料作製時間は、可能な限り短くします。新しい方法を開発する場合は、試料を短い間隔(1~2分)で確認します。
  • 琢磨布は試料の平面度に大きく影響します。弾性の低い琢磨布は、高いものより試料の浮彫が少なくなります。
  • 適切な試料作製パラメータの変更方法については、「 縁だれ 」を参照してください。
  • 層やコーティングの浮彫を防ぐには、埋込が役立ちます。詳しくは、「埋込について」を参照してください。

7.トラブルシューティング - 粒子脱落 (プルアウト)

プルアウトは、以下のような不規則な材料を説明するのに使われる一般用語です。

  • 構成要素の損失(例: スプレーコーティングで未対応の粒子、複合材の縦走線維)
  • 水に依存する内包物の後に残る溶解または浸食されたくぼみや穴
  • 酸化物などの内包物がマトリクス材を分割したときに作られた穴
  • 激しい研磨による損傷で取り除かれていないもの(塑性変形しない脆性セラミックスまたは硬質/脆性材料で壊れた粒子)

上述の問題は通常、材料の試料作製の早い段階(断面、埋込、面出し/粗研磨)で発生します。

  • 切断や埋込をするときは、試料を損傷するような極度のストレスを与えない。
  • プルアウトを避けるためには、MD-アレグロより粗さの少ない MD-ラルゴを使う。
  • 面出し研磨または精研磨に必要以上の強い力、あるいは粗い砥粒を使用しない。
  • 不必要に試料作製時間長くならないように、砥粒間の隙間はあまり大きくしない。
  • 可能な限り、毛羽立たない琢磨布を使用して、マトリクスから砥粒が「飛び出」ないようにする。毛羽立ちの少ない布は弾性が低いため、除去率が高い。
  • 各ステップで、前工程による損傷を取り除く必要があると同時に、その工程による損傷を可能な限り増やさないようにしなければならない
  • 各ステップが終了したら、試料にプルアウトが発生していないか確認してください。

問題

1つの琢磨手順を完了後、内包物がマトリックスからプルアウトした

8.トラブルシューティング - 隙間

隙間は、埋込樹脂と試料材料との間の空間です。顕微鏡で試料を検査するとき、樹脂と試料との間に隙間があるか見ることができます。隙間は試料作製においてさまざまな不具合、例えば、縁だれ、研磨布の汚染、エッチングの問題、染みなどをもたらします。

  • エポキシを使用した真空含浸が最高の結果をもたらします。
  • 試料は、常にきれいな状態を保ち、グリースを取り除いて、樹脂と試料がしっかりと接着するようにします。
  • 熱間埋込: 適切な樹脂を選び、圧力プレスで試料を冷やして隙間をなくします。
  • 冷間埋込: 硬化温度が高すぎないようにします。大量埋込の場合は、冷たい空気を流すか、冷水を入れた浅いトレイに保持カップを置きます。
  • 試料に隙間ができないようにするには、真空状態で隙間にエポキシを充填します。試料を慎重に洗浄して乾かし、真空容器に入れて、少量のエポキシで隙間を埋めます。試料作製を最初からやり直し、試料表面上の余分なエポキシを取り除きます。

9.トラブルシューティング - 亀裂

亀裂は、脆性材料および処理段階の異なる材料に生じる割れ目です。試料を加工するのに使用するエネルギーが吸収できる範囲を超えると、その余分なエネルギーにより亀裂が生じます。

脆性材料および多層試料に亀裂が生じます。試料作製プロセス全体で細心の注意が必要です。

ここでは、試料作製で発生しない(試料作製前に生じる)延性材料の亀裂について説明しません。

  • 切断: 適切な切断ホイールを選び、送り速度を低くして使用する。
  • コーティングした試料を切断する場合、ホイールは、まず基材を支えにして層を通過します。
  • 試料の固定は、試料を損傷しないように行います。必要に応じて、サンプルとクランプの間にパッドを使います。
  • 埋込:脆弱な材料または試料は、熱間圧縮埋込しないでください。 代わりに、真空含浸の冷間埋込を使用します。ただし、クラロファストは例外です。ストルアスの熱可塑性樹脂は、シトプレス-15 または -30 のいずれかに使用できます。または、圧力でなく予熱で柔らかくできる樹脂の埋込プレスに使用します。

注記: 真空含浸は、接触している表面の亀裂およびくぼみのみを充填します。高い収縮率の埋込材料は使用しないでください。基板から層が剥がれることがあります。

問題

試料に亀裂がある

10.トラブルシューティング - 多孔性の誤認

材料の中には、鋳物、スプレーコーティング、セラミックなど、多孔質の物があります。試料作製による不具合による不適切な値ではなく、適切な値を得ることが重要です。

材料の特性によって、多孔質について、次の2つの逆効果 が見られます。

  • 軟性および延性材料は簡単に変形される。したがって、孔は、塗抹材料で覆うことができます。検査により、気孔率が低いことが分かります。
  • 硬い脆性材料の表面は、最初の機械による試料作製で簡単に割れ目ができるため、実際より孔の数が多いことがあります。

初期の多孔性が低く、孔が開いた状態にする必要がある延性材料とは異なり、脆性材料は多孔性が高い傾向があります。表面に見える割れ目は取り除く必要があります。

  • 材料の硬度や延性に関わらず、ダイヤモンドによる琢磨は必要です。試料を2分ごとに顕微鏡で観察し、毎回同じ個所を検査して改善があるか確認します。確実に同じ個所を検査する方法の1つは、硬度圧痕で印を付ける方法です(脆性材料の場合は、っ力を入れすぎないように注意が必要です)。
  • 多孔性に変化が見られなくなったら、次の琢磨工程に進みます。
  • 必要に応じて、埋込材料の残りを取り除く場合は、新しい変形が生じないよう、最後は酸化琢磨でゆっくりと材料を取り除きます。

問題

明らかな多孔性が低すぎる

11.トラブルシューティング - 硬質/脆性材料

硬い脆性材料の表面は、最初の機械による試料作製で簡単に割れ目ができます。表面は実際より高い多孔性が見られます。

初期の多孔性が低く、孔が開いた状態にする必要がある延性材料とは異なり、脆性材料は多孔性が高い傾向があります。表面に見える割れ目は取り除く必要があります。

問題

明らかな多孔性が高すぎる

12.トラブルシューティング - コミットテイル

試料と琢磨ディスクの間の動きが一方向の場合に内包物または孔の横にコミットテイルが発生します。この特徴のある形状から「コミットテイル」という名前がついています。コミットテイルを防ぐための重要な要素は、 琢磨のダイナミクスです。

1.琢磨の際、試料とディスクには同じ回転速度を使用する

2.力を加え過ぎない

3.柔らかい布で長時間磨くことは、その要因になります。特に弾性の高い布が必要な場合は、次の琢磨工程でできるだけ変形を除去する必要があります。

13.トラブルシューティング - 汚染物

機械による研磨または琢磨の際に試料以外の材料の材質で試料の表面に付着しているものを汚染物と言います

  • 汚染物は、あらゆる種類の材質で発生します。
  • 琢磨の際、汚れた粒子または前の工程で取り除いた材質が試料または琢磨布に付着することがあります。
  • 顕微鏡試験で、異常または変形である「内包物」または構造の段階を見ることができます。
  • 琢磨ディスクは防塵のキャビネットに保管してディスク表面への汚染を予防します。
  • フェーズまたは粒子が正しいか疑わしい場合は、琢磨布を洗うか交換し、試料作製を精研磨からやり直します。
  • 重要なことは、試料作製の各段階が終了したら試料をきれいにすることです。

14.トラブルシューティング - 埋没砥粒

埋没砥粒とは、剥がれて試料の表面に押し込まれた砥粒です。軟性材料の場合、砥粒が埋没することがあります。埋没砥粒は、砥粒が小さい、使用した琢磨布の弾性が低い、あるいは低粘度の潤滑油が使われると発生します。最も多いのは、これらが組み合わさった場合です。

  • 面出し研磨の場合、砥粒が軟性材料に埋没することがあります。次の面出し研磨では、多少細かい砥粒面(ダイヤプロ Pan 15um の MD/DP-Pan など)を MD-ラルゴで研磨します。埋没粒子は、精研磨の後に取り除く必要があります。
  • 特定の非鉄金属および非鉄金属合金の場合、アルミニウムおよびアルミニウム合金用には MD-Molto、またはチタンおよびチタン合金用には MD-Mezzo を使用します。
  • MD-アレグロは、硬度が150 HV未満の材料には使用しないでください。ディスクに押し込まれるのではなく、研磨粒子は試料に押し込まれ、しっかりと埋め込まれます。MD-アレグロの代わりに MD-ラルゴを使用します。
  • 軟性材料を琢磨するとき、3 µm 以下の粒子は高弾性の布にのみ使用します。
  • 軟性材料の最終ダイヤモンド研磨には以下の砥粒を使用します。
  1. ダイヤプロ NAP R 1.0 um、MD/DP-Nap 布を使用
  2. ダイヤプロ Mol R 3.0 um、MD/DP-Mol 布を使用
  3. 粘性の高い DP ルーブリカント(赤)とダイヤモンド砥粒を使用
  4. 感水性のある材料の場合、DP ルーブリカント(黄)とダイヤモンド砥粒を使用

問題

試料に砥粒が埋め込まれている

15.トラブルシューティング - ラップ痕跡

ラップ痕跡は、硬い表面の上を自由に移動する砥粒によって作られる試料表面のくぼみです。これは、切断で発生する条痕ではありません。材料を除去するのではなく、粒子が表面の上を移動したはっきりとした痕跡です。

  • 試料が通過する際に、砥粒が所定の位置に固定されていないと、回転し始めます。材料を除去する代わりに、粒子が試料に押し付けられ、深い変形が発生し、試料表面から小さな粒子の破片のみが剥がれます。
  • ラップ痕跡は、研磨と琢磨の両方で発生します。
  • その原因には、作業に対して不適切なディスクまたは布が使用された、または不適切な力で作業が行われたことが考えられます。また、その両方でもラップ痕跡が発生します

問題

試料でラップ痕跡が確認できる

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研磨

研磨は、機械的材料除去で最も最初の作業です。

適切な研磨作業によって、損傷や変形を被った表面の材料を除去できますが、この作業によって新たに生じる変形はごく限られた量に抑えられます。目標は、研磨中にできるだけ短時間で簡単に除去できる、損傷を最小限に抑えた平坦な表面です。

研磨では、試料材料の切り屑を生成する固定された研磨粒子を使用して材料を除去します(下記を参照)。鋭い砥粒粒子を使用して切粉を発生させるプロセスにより、試料中の変形量を最小に抑え、かつ最大の除去率を実現します。

固定された状態の試料表面を通過する砥粒粒子は以下の三つの位置をとります。

面出し研磨 (PG)

通常これは研磨処理の最初の段階です。面出し研磨によって、すべての試料面が、最初の状態やそれ以前に受けた処理に関係なく、同じ状態となることが保証されます。さらにホルダーで複数の試料を処理する場合は、次の精研磨作業を行うために、それらの面をすべて同じ水準に合わせる「面出し」作業を実施しなければなりません。一定した、また高い材料除去率を、短い研磨時間そして最良の平坦度で実現するためには、比較的大きめの粒子サイズで完全に固着した粒子の使用が望まれます。適切な PG によって、完全な平坦度を有する試料が得られ、次段階である精研磨工程での試料作製時間を短縮することができます。また、非常に高い縁の保持力を面に持たせることもできます。摩耗するにつれて、新しい砥粒粒子が出現することにより、安定した材料除去が保証されています。

精研磨 (FG)

精研磨によって、琢磨作業で簡単に除去できる程度のわずかの変形が残った面が作られます。研磨紙にはデメリットがあるため、精研磨の精度を改善し、かつ作業を容易にする精研磨面が利用できるようになっています。高い材料除去率は、15、9 および6 μm の粒子を使用することにより得られます。これは、特殊な複合材料から成る表面を有する硬い複合円板(固定円板)が使われます。この円板の表面からは、常にダイヤモンドが供給され、試料の表面を埋め込んで精研磨作業を行います。これらのディスクを用いることにより、非常に平坦度の高い試料表面を得ることができます。精研磨円板にダイヤモンド砥粒を使用すると、硬質、軟質のどちらの相からも均質な材料除去が保証されます。軟らかい相でのスミヤリングや脆い相の剥離も発生せず、試料は完全な平坦性を得ることができます。この結果、次工程である琢磨作業に要する時間を大幅に短縮できます。

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面出し研磨
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精研磨
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面出し研磨
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精研磨

琢磨

琢磨作業の場合も、研磨作業の場合と同様に、前工程で行った作業で生じた損傷を除去します。これは、順に細かい粒径の砥粒を段階的に用いることで達成されます。琢磨は 2 種の異なる作業工程に分類することができます。

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ラッピング

ラッピングでは、砥粒は懸濁液中に添加され硬い表面に接触します。

ラッピングでは、砥粒は懸濁液中に添加され硬い表面に接触します。粒子は表面に押し込まれず、そのままそこに保持されます。その結果、あらゆる方向に自由に回転もしくは移動し、これらの粒子が試料表面から小粒子をたたき出し、深い変形を生じさせます。この現象は、自由に移動する砥粒粒子は試料表面の真の「切粉」を生じせしめることができないために起こります。

これにより、除去率(特定の時間内で除去される材料の量)はラッピング中に極めて低くなり、そのため処理時間が非常に長くなります。軟質の材料では、ほとんどが、砥粒粒子が試料表面に押し込まれて、固く埋め込まれることがあります。深い変形と埋め込まれた粒子はどちらも 微細構造 の試料作製において好ましくありません。つまり、ラッピングは、セラミックや鉱物性試料などのように非常に硬くて脆性の材料にのみ用いられる方法です。

回転しながら試料表面を通過する砥粒粒子の三つの位置。

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研磨・琢磨機

幅広いラインナップのアクセサリ、機器、消耗品を用意。少量の試料作製向けの手動機から、大量の試料作製向けの完全自動機まで取り揃えております。

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